昭和51年3月の九州旅行で初めて熊本電鉄に立ち寄りました。上熊本で国鉄から乗り換え、北熊本付近で撮影後藤崎宮前まで乗りました。こじんまりとまとまったモハ71形や流山電鉄でも馴染みの元南武鉄道の電車などが印象に残りました。しかし、何よりも印象的だったのは、電車が木造の社形貨車を牽引する姿です。昭和50年代に入ってもこのような情景を記録出来たことは幸運だったと思います。その2年後の訪問では未乗の北熊本、菊池間を乗車しました。塗り分けが金太郎式に変わっており、この点だけは時代が逆行したようでした。
1976年3月13日、1978年7月撮影
2001年7月28日製作

上熊本での熊本電鉄との初めての出会いの情景です。実はこの私鉄には興味が薄く、通り道で立ち寄ったのですが、この情景を見て意識がすっかり変わってしまいました。この電車に北熊本まで乗車しました。

昭和51年3月13日撮影

北熊本を出て藤崎宮前へ向かう元小田急のモハ301形です。例の通り唯一のカラー写真です。側面の赤い看板は「熊本=菊池温泉」と書かれた特大のサボです。背後の線路は上熊本からの線です。

昭和51年3月13日撮影

こちらは北熊本を出て上熊本へ向かう元買収国電のモハ71形です。木造の有蓋車を牽いた混合列車です。さすがに国鉄に直通するはずは無いのですが、いったいどんな貨物を運んでいたのでしょうか。腕木式信号機も活躍していました。

昭和51年3月13日撮影

国道をくぐり菊池方面から北熊本に到着する藤崎宮前行き電車です。クハ221とモハ201形の元東急のペアです。この電車は少し大きすぎて「らしくない」感じを受けました。

昭和51年3月13日撮影

熊本の市街を背景に菊池へ向かって北熊本を出発した混合列車で、牽引する電車は元南武鉄道のモハ121形です。上の写真に見える国道から撮影しました。

昭和51年3月13日撮影

北熊本にある車庫の狭いところで何とか標準レンズの視野に収めたヤ1形有蓋車です。ヤは屋根付きのヤだそうです。ハンドブレーキと車掌室もあるようで国鉄ならワフですね。松葉スポーク車輪がよく似合っています。

昭和51年3月13日撮影

ラッシュ時に動いていたらしい木造(偽スチール化済み)客車ハ52形です。以前は電車だったそうで、妻にはヘッドライトを外した跡が丸く残っていました。北熊本にて。

昭和51年3月13日撮影

2年後に菊池まで乗車して終点で写した写真です。前回は居なかった元静岡鉄道のモハ501形が写っており、この電車に乗った記憶があります。この時はなぜか写真をほとんど写していません。右は元小田急のモハ301形です。菊池にて。

昭和53年7月撮影