昭和44年9月末日は全国各地で蒸気機関車牽引列車のお別れ運転が行われた日でした。私の当時の地元である愛知県下では関西本線の旅客列車がディーゼル機関車化され名古屋、亀山間でC57のお別れ列車が運転されました。当日は平日のため、中学生だった私は本番は見に行くことができませんでしたが、直前の日曜日に整備された牽引機を名古屋機関区において見ることができました。
1969年9月28日撮影
2001年2月11日製作
当日の主役C57139号機。本機は過去にお召し列車を牽引したこともあって選ばれたようですが、私の趣味で言えばドーム後ろの重油タンクが全体をぶち壊しているように思えます。他にすっきりしたカマもあったのに残念なことでした。背後に見える架線柱は近鉄名古屋線のものです。
その前面。お召し列車牽引装備に準じて整備された、との事でした。名古屋区のカマは全てこのようにナンバープレートに赤を入れてありました。背景の陸橋は今もありますので位置関係がお判りかと思います。
既に役目を終えて火を落としたカマが新しい主役DD51の後ろに繋がれています。右の気動車はキハ91系ですが、この時は写真を撮っていません。今考えると若気の至すところで後悔先に立たずです。
当区で形態的に私が最も好きだった83号機はまだ火が入っていました。既に営業列車は大部分実質的にDL化されていたため、日中にもかかわらず区内には多くのSLが休んでいました。
東北方面から転入して間もなかった171号機です。東北装備のシールドビーム副灯が珍しく、また数少ない3次形として当区では異色の存在でした。